Webディレクターって、どんな人に向いているのだろう【1/2】

  1. Webディレクターって、どんな人に向いているのだろう【1/2】

この記事の目次

  1. Webディレクターって、どんな人に向いているのだろう。(第1回:今回の記事)

    • 居酒屋メニューや買い物にもUIやUXのネタは転がってる
    • 「ああでもない、こうでもない」を探していて最初に就いた職が、「Webディレクター」
    • ブログを書いて転職。2社で実際に働きながら入社?
  2. だから、Webディレクターはいつでも"気遣い"ができる人でいよう。(第2回:次回の記事)

Webディレクターとは

こんにちは、インテリジェントネット学生スタッフの吉川です。

ついこの前22歳になりました、現役大学生です。現在、大学と課外活動の合間を縫って週3日程度インテリジェントネットで働いています。

Web制作に興味をもったきっかけは、友人と一緒に立ち上げたWebメディアを運営し始めた時に、デザインやWebマーケティングを自分でこなしてみたいと思ったことです。
まだまだ卵(以下)な存在ですが、その分いろんなことを吸収し、アウトプットしていきたいと思って毎日仕事に励んでいます。

突然ですが、みなさんは「Webディレクターとはどんな仕事?」と聞かれたら、何と答えますか?
わかるようでわからない、その気持ちわかります。インタビューをしていくとさらに会社によっても定義が違うこともわかりました。

そこで、今回はインタビュー企画第1弾として、ライター吉川が学生ながらに「Webディレクター」という仕事に対して抱く疑問を、インタビュー形式で質問しました。

全2本立てでお送りする本インタビュー企画、この第1回は、そもそものWeb業界人のキャリアステップに関する質問から始まります。
第2回は、Webディレクターというお仕事をするにあたって、「何をしているのか」「何を大切にしているのか」といった疑問をぶつけてみました。


居酒屋メニューや買い物にもUIやUXのネタは転がってる

吉川:今日は、宜しくお願いします!

徳永:うん、よろしくね。

吉川:まず、徳永さん自身がどういった方なのか、ということ自体にも興味がありまして。もちろん後ほど「ディレクターとは」というお話をうかがうんですけど、「そういうこと大切にしているんだなあ」というのを自分に近付けて考える材料として、「徳永さんがどんな方なのか」というのは学生にとって意外と重要な視点である気がしていて。

休みの日の過ごし方とか趣味とかはいい意味で普通で変わらないのに、仕事をプロとしてこう捉えている、というギャップって、やっぱり身近で刺激的な話だなと思っていまして。なので、まずは徳永さんが休みの日に何をしているのが好きなのか、ということをお尋ねしたいです(笑)

徳永:なるほどね。でもね、事前にもらったメモを見た瞬間から「これは公開できないんじゃないかな・・・」って思ったよ(笑)

吉川:え、(笑)

徳永:ほら、休日は廃人みたいな生活してるから(笑) 夢も希望もなくなってしまうのではないか?とね。ちなみに基本的には、たまった録画を消化したり、しているよね。(笑)

吉川:ためたんですよね?(笑) いや、ふつうに僕も好きです。(笑)

徳永さんと吉川の写真

徳永:それと、休みってわけじゃなく、日常ではこれもう職業病だと思うけど、UXとかUIのことは常に観ちゃうというか観察しちゃってると思う。一番わかりやすいところで言うと居酒屋の注文パネルとか。(笑)

「おいここにこのボタンじゃないだろー」とか「このカテゴライズおかしくね?ここにこの料理じゃないっしょ」とか。一緒にいる後輩に「もはやこれは徳永さんと飲むときの通過儀礼」とか言われたりした。(笑)

吉川:居酒屋メニューからですか。そういわれると、身の回りにUIを考えるきっかけになるものはいっぱいありますね。普段見るもの、触るものすべてといってもいいくらい。

徳永:いまのはUIっぽいの話だけどそれだけじゃなくて、例えば店員さんの接客とか、なんかの登録手続きの対応とか、そういうときにも「もっとここをこうしたら満足度上がるんじゃないかなー」とか、逆に「ああ、いまの店員さんの対応、良かったなー勉強になるなー」とかいつもみてる。

これはUXの方の話になるかな。他にも電車の中吊り広告とかTVCMとかもついつい作り手目線で見ちゃうね。「この企業にとってこのコミュニケーションでいいのかなー」みたいな。「いい作品だけど、広告として考えたときにこれビジネスに貢献できるのかなー」とか。うん、病気だと思うw

吉川:そういわれてみると日常には意図があって作られたものがあふれていることに気づきますね。

「ああでもない、こうでもない」を探していて最初に就いた職が、「Webディレクター」

徳永:あとは、Jリーグ!高校のころからサッカーをプレイするのが好きだったから、今も時々観に行ったりするんだよね。

吉川:あ、サッカーをやられていたんですね。

徳永:そう。中高から専門学校時代も草サッカーチームに入って少しやっていたんだよね。当時は痩せていたからね。(笑)

吉川:専門学校に通われていたんですね。

徳永:そう、その専門学校のマルチメディアスペシャリスト科、っていう謎な、そんなふうなものに入った。

吉川:マルチメディアスペシャリスト科、というのは具体的には・・・?

徳永:まあ要するに、コンピューターをつかって、グラフィックデザイン・3DCG・・・を作る。あとはゲームの開発とか。

吉川:なるほど。

徳永:当時ゲーム好きで、とくにサッカーゲームが大好きだったこともあって、その中のゲーム開発コースというのに入ったんだよね。自分でもっと面白いサッカーゲームつくってやろうと思って。

吉川:専門学校のゲーム開発コースですね。好きなことをそのまま進路に繋げていったんですね。

徳永:でも入って半年くらいで「いや、ゲームはやるものだな、作るものじゃないな」って思っちゃったのよね・・・

吉川:あ、なるほど、そうなんですか?そのお話は興味あります・・・好きと仕事のギャップ的な。

徳永さんと吉川の写真

徳永:そうね・・・なんか結局ゲームって、「腕を振る」動作を1コマ作るだけでもすんごーいこまかーくプログラミングしていくわけでしょ。・・・なんか違うかもしれないと思い始めて。

隣のやつらが楽しそうにそのこまかーい作業に没頭しているのに対して自分を比べた時にね。別に嫌いではないし、僕は実は学生時代の適職診断ではプログラマ適正が高かった人なので仕事としてそういう道もあったんだけど、ただサッカーゲームだけをつくるわけじゃないからさ(笑)

RPGとかそういうゲームもつくらなきゃいけないってなったとき「あ、そこまでゲーム好きじゃないな僕は。違うな」って思ったんだよね。

なんかそこで自分のゲーム好きの度合いってそんくらいだなって思ってしまって。それで宙ぶらりんになったまま、専門学校生活がしばらく続いてしまった。ただ、マルチメディアスペシャリスト科っていう名前のとおりなんでもちょっとずつつまむっていう感じで、いわゆる紙媒体用のツールのInDesignとか、 あとはPhotoshopとかIllustratorとかの使い方もね。紙もデジタルコンテンツも、なんかいろいろやる学科だったから、広く勉強は続けていた。

吉川:なるほど、「使っていて、楽しい」からと言って「それを作るのも楽しい」と感じるとは限らないですよね。そのユーザー感覚と、作る側に立った時に感じるギャップは、学生や就活生、高校生すらも考えるべきことだと思いますね。

徳永:ただコンピューターデザインっていう領域でいろいろやる学部だったから、いろいろ取り組んではいて、授業のカリキュラムの中でインターンシップをやるっていうのが転機だったのかな、と今になって考えると思っているかな。

吉川:学校の授業の中でインターンシップが実施されたんですね。いいなあ。

徳永:そのインターンで班のいろいろをまとめるリーダーになった時に、「ああでもない、こうでもない」と頭を使っていろいろすることが好きだなあって思えたのよね。要するに"企画""マネジメント"なんだけど。そのころから、結構いろんなところでリーダー的ポジションにいることは多かったな、とも思う。

徳永さんと吉川の写真

吉川:そのころ、「ああでもない、こうでもない」と考える職に適性を感じ始めたわけですね。そして専門学校の卒業後すぐ・・・インテリジェントネットに入ったわけでは・・・ないですか?

徳永:全然!7社くらい転職しているんだ、実は。

吉川:え!?そうだったんですか?

徳永:そう。今インテリ4年目に入ったところなんだけど、最長記録。

吉川:7社・・・え~と、どういった経緯で、今のインテリジェントネットにたどり着かれたんですか?

徳永:最初に入ったのは印刷会社で。もともとはマルチメディア科みたいなところがあって、「ああでもない、こうでもない」っていうふうに働けそうなその部署に行きたくて入社した。でもそれなりに経験積まなければいけないわけだから、最初は宮崎でDTPのオペレーターをやっていたの。

つまり、修正原稿が送られてきて、それを修正していくっていう仕事をやっていた。ベルトコンベア的なお仕事で、夜勤もあって、まあ、同じことを毎日毎日繰り返してなおかつミスを極力減らすっていうなんか仙人みたいな仕事だった。(笑)それなりにしんどかったけど、若かったから全然やれていたよ。

吉川:率直に、大変そうですね。

徳永:うん、そこに1.5年くらいいた時に、本社のほうで印刷前のデータチェッカーの席が空いてしまって、その「修正点を見つける側」の仕事に就いて。そこも1.5年くらい続けていたんだけれど、それでもなかなか希望する「ああでもない、こうでもない」と頭を使っていろいろする配属先につけなくて。まぁなかなか希望する配属先に就けないなんてことは会社組織にいれば普通によくあることなんだけどね。

吉川:なるほど、それで転職を考え始めたんですね。

徳永:そう。まぁ総合的に考えてね。で、転職サイトを漁っているときに、「ああでもない、こうでもない」と思いながら考えられそうな、Webデザイナーの募集を見つけて、連絡してみた。そしたらデザイナーの席は空いていないって言われちゃったんだけど、「DTPやってたなら、ディレクターやってくれない?」って言ってもらえて。新卒から3年でWebディレクターになっちゃった

吉川:そうだったんですね。ということは、特段「Webがやりたい!」というよりは、「ああでもない、こうでもない」を探していて最初に就いた職が、「Webディレクター」だったわけなんですね。

徳永:そうだね。でも今はもちろんWeb好きだよ。


なぜWebディレクターになったか、といったいきさつを詳しく伺うことができました。
特に、ゲーム開発に対する自己問答のクダリは興味深いですよね。同じゲームでも、「やるのが好き」=「作るのが好き」とは限らないですよね、本当に。
その後も全6回に渡る転職秘話を丁寧に話してもらいましたが、どれも徳永さんなりの考えがあって決断している行動が素敵だなと思いました。


ブログを書いて転職。2社で実際に働きながら入社?

吉川:徳永さんの年齢でそこまで多くの回数転職されている方は珍しいですよね?

徳永:うん、これは本当にいないと思う。しかもそれだけ、言い方悪いけど"履歴書が汚れてる人"なのにそれなりにしっかり生きていけている人はもっと少ないだろうし。

吉川:そうですね。驚きました。

徳永:もちろん、この話を聞いて転職が楽だとか、いまの仕事がキツいと思ったらすぐ転職だ、なんて考えてほしくはなくて。本当に(転職って)きつい。環境が新しくなるっていうのは大変なことだらけだからね。普通に1.5年で転職なんて、自分でも嫌だったよ。

僕の場合いろいろ特殊な状況が重なったし、それでも人に語れるほどには必ず結果を残すところまではやってみたうえで判断するようにしていたから。だからこそ最近は、ありがたいことに、人に声をかけて頂いて職に就けているからね。

吉川:もちろんです。でも、自分の納得いくように判断し生きていくことができれば、成功する人もいるんだな、と勇気をもらえました。今のインテリには、どのような経緯で入られたんですか?

徳永:もう一生転職なんてしたくないよ。(笑)実は昔からブログをやっていて、そこには自分がWeb、特にディレクションとUXに対する意見とか「こうあるべきだよね」っていうのを書いていたりして。以前は2、3日に1記事くらい更新していて、時々バズることもあったのね。そこに、現職を辞めましたっていう話を書いたときに、2~3社くらいからお誘いがあって、その中の1人がインテリの和田さんで。

吉川:えぇ~そんな風な出会い方ってあるんですね。

徳永:以前にも別の人からブログを見てくれて声をかけてくださることはあって。

吉川:学生だと、そんな風な境遇ってどうしても想像できなくて・・・すごいですね。

徳永:まあ僕も来るとは思ってなかったけどね。

徳永さんと吉川の写真

吉川:徳永さんから見て、インテリの良さはどこにあるのでしょうか?

徳永:僕がインテリに求めたのは「理不尽がない」こと。本当にそれ一点。それだけ。

吉川:う~ん、そうだったんですね。でもそれはすごく重要なことですよね。

徳永:そうだね。「管理能力が秀でていれば、上司が自分よりも優れている必要はない。」と考える人もいるかもしれないけれど、僕はそこまで賛同できないかな。少なくともうちの上司2人は非常に優秀だと尊敬しているし、だからこそ一緒に働いている。あとは会社としてすべてのことを最先端をいっている必要はないけれど、Webに対する考え方で共感できる部分が多いとか、そういうのも大事かな。

吉川:そういえば、和田さんから最初はフリー契約みたいな期間もあったと聞いたんですが。

徳永:ああそうそう、インテリに入るときの採用フローもちょっと特殊な入り方をしていて。
初めは普通に面接何回かやってーっていう話だったんだけど、ちょうどそのときインテリ以外からも声がかかってて、どっちも良い会社だったから「だったら一回なかで働いてみたら?」という話になって、実は2ヶ月ぐらい業務委託として2社で働いてんたんだよね。週の前半をインテリ、後半をもう一社、みたいな感じで。

吉川:そんな働き方というか、転職の仕方ってはじめて聞きました。

徳永:僕もそんな転職の仕方はじめてだったんだけど、やってみたら本当に良かった。全員におススメしたいぐらい。(笑)結局、会社って中で働いてみないとやっぱりわかんないんだよね。やっぱり面接だとどっちも良いかっこしちゃうところもあるし、それに一緒に働く人全員と先に会えるわけじゃないしさ。これは会社側にも言えることだよね。僕は面接官をやることがあるんだけど、やっぱり一緒に働いてみないと本当のところはわかんない。

吉川:そうですね、インテリジェントネットはすごい面接が長いという噂も聞きました。それも人をわかろうとすることなんですね。

徳永:うん、ちょっとおかしいくらい長くて僕が入る前からだけど、1回、3時間とか平気にやってる(笑)これは文化なんだろうけれど、お互いわかって入社しないと不幸になるということからで、面接というより面談っていう感じが半分かな。インテリに入る縁がなかったという結論になったときでも、せっかく興味もってくれて、この業界でやっていくならこういうこと気にしたらいいよとか、こういう会社もあるよとかそんな会話も普通にされてる。ちょっと特殊っていうかおかしいような気はする。(笑)

自分では、2ヶ月、実際に両社のオフィスの中で働いてみて、どんな雰囲気なのか、周りの人はどんな人たちなのか、どういう仕事をするのかがわかって本当に良かった。ギリギリまでどちらの会社に行こうか迷いはしたけど「入ってみてぜんぜん違って合わなかったらどうしよう」っていう不安は一切なかった。そこはもう安心して選ぶことができた。まあ、逆にどっちも不安がなさ過ぎて、良い会社だなーって思ってとても迷うことになるんだけどね。(笑)


幾多の転職から、今のインテリジェントネットにたどり着くまでの経緯をおうかがいしました。
「声をかけて頂いて、」というのが新鮮ですよね。それだけ深く考え、それを発信できるまでやりぬくこと、
決して逃げずに向き合ってこられたのだな、と思いました。

また、インテリでは理不尽がない、という話も共感しました。自分の採用面接の際に、「だから、しっかりとモノを言って仕事をしてほしい。」と言って頂いたのを思いだしました。


「どんな人がWebディレクターになるんだろう(徳永さん編)」、第1回は、徳永さんがWebディレクターになるまでの経緯をお伝えしました。

Webディレクターという仕事を考える上で、どのような人がその職に就くのかといった経緯は参考になりました。その上で、今実際にWebディレクターとして大切にしていることを知れると、より深みが増すと思いました。

後半は、いよいよWebディレクターとしての仕事の本質に迫っていきたいと思います。

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